街金は安心して利用して良いのか？街金からの借入で注意すべき点とは

金融機関と言えば銀行や大手消費者金融しか思い浮かばない人も多いと思いますが、これだけでは社会は回って行かず、これ等よりも小規模な金融機関である街金があって初めて成り立っていて、信用できる業者です。

こういった小規模な金融機関も融資の際、審査を行って利用者を評価します。小規模な業者になるにつれて信用が低い人でも借りられる傾向になりますが、貸付金利は高くなっていきます。

ただしこういった審査では収入からしか返済能力を評価しないため、審査が通ったとしても返済できるという意味ではありません。融資を利用する前に必ず返済の可能性をできるだけ客観手に評価してみる必要が有ります。

街金とはどのような業者なのか？街金の位置づけを理解する

日頃利用する金融機関を考えてみましょう。大概の人が近くにある銀行を利用していると思います。キャッシングなどを利用している場合も多くは銀行や大手消費者金融を利用しているでしょう。

しかしこういった業者と言うのはどちらかと言うと多くの支店を持つような大手の金融機関です。ところが街中にはこういった大手業者の他にも１店舗或は多くても数店舗しか無いような小規模業者を沢山見つけることができます。

こういった小規模業者のことを街金と呼んでいますが、多くの人の場合、こういった小規模業者を胡散臭く思っており、あまり良いイメージを持ちません。（参考ページはこちら→街金への不安の正体）

しかし現在では法的な縛りがきつくなっていて、小規模業者と言えども正規業者であれば安心して借りられる街金になっています。

街中には大手金融機関の他にも中小の金融機関が有る

金融機関といえば銀行がまず頭に浮かび、昔から安心できる企業の代表のような位置付けと感じるものですが、この金融機関に消費者金融も含めて考えてしまうと、なんとなく不安を感じる人が多いでしょう。

これには歴史的な経緯が有って、消費者金融は担保や保証人なしで融資するという事業を始めたのは良かったのですが、高金利で厳しい取り立てが行われたため、利用者を苦しめる不安の対象になってしまいました。

このため金融機関と言っても銀行とは正反対の位置付けの企業という認識ができてしまって。両者を同じ金融機関と言う括りで扱うことに抵抗感があるという人が多いのです。

しかし現在銀行が提供しているカードローンの信用保証業務を背負っているのは消費者金融だということを聞けば心証はだいぶ違ってくるのではないでしょうか。

実は消費者金融の内、テレビでよく見かけるような大手消費者金融の多くは現在銀行のグループ企業に入っており、深い提携関係を築いている為、営業内容に不安を抱く必要はありません。

しかも大手消費者金融と言うのは既に株式上場を果たしており、社会的責任も大きく、以前のような不安を抱くような業務はできなくなっているため、金融機関として銀行と一括りにしてもまったく問題はありません。（参考ページはこちら→口コミが多いほど安全性も高い？）

しかし消費者金融と言うのは多くの人が思い浮かべるような大手だけとは限りません。街中には街金と呼ばれる中小の消費者金融が沢山あって、それぞれ金融業を営んでいます。

大部分の人は大手消費者金融は百歩譲って安心できると考えたとしても、なかなか街金までは安心とは考えないどころか、近づくのも避けたい不安の対象と考えてしまいがちです。

正規業者と非正規業者

確かに街金と言うとドラマ等での扱いは酷い取り立てが横行する業者のように扱われている場合が多いですが、あの表現には問題が有ります。

これを理解するにはこういった小規模業者の場合、貸金業法などの法律を遵守している正規業者と法律など無視してる非正規業者が存在していることを知らなければなりません。

一般的に言えば前者を街金と表現し、後者は闇金と呼んでいます。要するに法律を守らないために闇に紛れて金融業を行う業者だから闇金と言うわけです。

ただし闇に紛れてとは言っても、色々なやり方はありますが、実際には街中に店舗を開いて営業している闇金も有るので、そういった業者と街金は簡単には見分けられないところが問題なのです。

中小規模の金融業者を考える場合にはこの２つは明確に分けて考える必要が有るので注意しなければなりません。

街金を信用しても良いのか

では街金は安心して利用出来る程度に信用しても良いのでしょうか。

注意しなければならないのは消費者金融と言うのは大手を含めて元々裏社会とつながりが有る業界で、どの業者も多少なりともそういったところとの付き合いが有るものです。

大手の場合には上場した段階で、そういった繋がりは完全に切れていますが、中小業者は未だに完全に切れているとは言えません。

街金も闇金も含めて、良好な業者と悪徳業者の両極端にあると考えるのは無理でこの両者の間に分布しており、良好な業者の方に近い業者が街金で、悪徳業者に近い業者が闇金と考えれば実態に近いと思われます。

しかし街金は法律の範囲内で営業する業者で、今現在定められてる上限金利は低く、威圧感を与えるような取り立てを行うこともできないために、以前のようなやりかたは無くなっており、その点で安心できる業者と言って良いでしょう。

街金の審査は甘くなっている！信用がある程度低くても借り入れできる

金融機関がお金を貸す場合審査が行われてこれに通らなければ融資を受けることができません。この審査には金融機関毎に難易度が有って、一般的には小規模業者になるほど甘くなっていきます。

金融機関は利用者をある程度確保しなければ利益を上げることができません。このため銀行や大手消費者金融が比較的リスクの低い人に融資している為、街金は審査を甘くしてリスクが高いのを覚悟してでも利用者を確保することになります。

ただし街金であっても審査は行われ信用を評価して金利等が決められることは大手と変わりはありません。場合によっては街金であってもリスクが高すぎて融資を断る場合も無いとは言えません。

金融機関には審査の難易度が有り街金は比較的甘くなっている

銀行や大手消費者金融、街金はそれぞれカードローンやキャッシングローンを提供していますが、それらを利用するためにはそれぞれの金融機関が行う審査に通過しなければなりません。

それらの審査には難易度が有り、厳しい審査が行われる場合も有れば、甘い審査になっている場合も有って、金融機関によって傾向が違っています。一般的な金融機関毎の審査の難易度は概ね次のようになっています。

街金の場合には審査は比較的甘く、銀行や大手消費者金融が融資を断るようなリスクの多少高めの人でも審査に通る可能性が有り、融資を利用出来る場合が有ります。

審査というのは利用者の信用を評価して、融資しても利息付きで返済してくれるかどうかを見極めるために行っています。審査の内容は各金融機関の持つ審査基準によって行われますが、これは外部からは見ることができません。

しかし一般的には次のようなことが確認されていると言われています。

• 本人が申込んでいるのか
• 返済できるだけの収入が有るか
• 以前金融取引上で問題は無かったか

本人以外が誰かを詐称して申込むのは犯罪ですから、絶対に止めましょう。返済の可能性については主に次の２点が問題になります。

• 返済できるだけの年収が有るか
• 安定した月収が有るか

また以前の金融取引上での問題と言うのは、例えば以前ローンの返済で滞納が有ったりしたことがあると、金融機関の心証は非常に悪くなってしまいます。

これ等をどのように判定していくかが審査の難易度に繋がりますが、街金の場合には、これ等の判定が甘くなっているということです。

街金も申込者の信用を評価する

このように街金も誰でも借りられるというわけではなくて、やはり信用というものを独自の基準で評価しており、リスクが高すぎると判断した場合には、融資を断ることも有ります。

ですからたとえ街金の申込みではあっても、申込みの前には自分には返済能力が有るのかをよく考え、また過去に次のような信用上の問題があったかどうか、指定されている期間について遡って思い出してみてください。

ローンの申込みと言うのも短期間に何度も行われているということになると金融機関には大きなリスクと考えられますから、注意しなければなりません。

利用者を確保するためには信用がある程度低くても受け入れている

街金が審査を甘くしていることには理由が有ります。街金であってもリスクは背負いたくありませんから、本来はよりリスクの低い利用者を集めたいわけですが、なかなかそれができません。

利用者と言うのはやはりまずは銀行、次に大手消費者金融と言うように安心して利用できる順番に申込むもので、そういったところが利用できないリスクが比較的高い人が街金に申込んでくることになります。

したがってこういった人を断ってしまっていては、必要な利用者数を確保できず、経営にも支障が出ることになってしまいます。このため街金は審査を甘くせざるを得ないという面が有るのです。

この他街金は利用者確保のため即日融資してくれる街金など様々な特徴を出して経営努力をしています。

審査通過は返済可能という意味ではない！借入れ前に確認すべきこと

そこで必要になってくるのは、本当に返済して行けるのかを検証してみることです。金融機関は収入しかわかりませんから、これは収入と支出が管理できる本人しかできません。これを使って返済できるかどうか検証してみましょう。

更に実際に借入れする場合には返済計画を立てて、返済できることに目途をつけておくことも必要です。借入れする前に念には念を入れて返済ができる仕掛けを用意しておくことが重要なのです。

審査通過で安心してはいけない

このように街金の審査は比較的甘くなっていますから、大手では借りられないようなちょっとリスクの高い人でも審査には通る可能性が有ります。

しかしここで勘違いしてはいけないのは審査が通ったことで返済ができると考えてしまうことです。審査が通っても返済可能というわけではないのです。

なぜなら金融機関の審査と言うのは申込者の収入しか判断材料に利用出来ないからです。考えてみてください。月々５０万円の収入が有れば一般的には高収入で返済に支障が出そうには見えません。

しかし５０万円使っていたら、返済に回せるお金は出てきません。つまり、審査に通ったとしても、返済に心配ないなどとは誰にも言えないのです。この点絶対に勘違いしてはいけません。

借入れ前に返済の可能性を客観的に評価してみる

そこで審査が通ったからと言って、すぐに借入れするのではなく、まずは返済の可能性というものをよく見極めておく必要が有ります。ではどうすれば見極められるでしょう。

先程の例を思い出してください。収入だけでは判断できない訳ですから、考えるべきは収入額ではなく収支額です。つまり収入額と支出額両方を考慮しなければならないわけです。

そこで月々の収入額と支出額を過去１年程度遡って書き出してみましょう。次に下の計算式を使って収支額を計算します。

この月々の収支額が常に借入れした時の月々の返済額以上あるかどうかを確認してみましょう。

常に上回っているのであれば、今後も上回る可能性が高く、借入れしても返済して行ける可能性も高いと判断できます。しかし上回ったり下回ったりしている場合には返済は微妙で、支出を見直す必要が有りそうです。

常に下回っている場合には、支出を調整するにしても、長期間続けるのは難しく、借入れは見合わせたほうが安心です。

返済計画の立て方

返済の可能性が有ることが分ったら、次に返済期間中の返済計画を立てます。先程は過去に遡って返済の可能性を探りましたが、今度は返済して行くために未来の計画を立てる訳です。

この場合にもやはり月々の収入と支出が必要で、返済期間中の各月の収入額と支出額を予想します。過去の記録が有れば季節的な変動も含めて支出が予想できます。

そして月々返済額を捻出できるように支出を調整して、返済計画に纏め、返済中はその返済計画に則って生活を行います。もちろん狂いは出てきますからその都度計画を見直して、必ず返済できる形にしておくことが重要です。

自分は支出の記録など取ってないという人は、まずは１月でもよいですから支出の記録を残してみましょう。自分のお金の動きが把握できていないという人はお金を扱うのは危険なことです。

街金の審査に落ちてしまった場合の対処とは？別の方向性を探ろう

リスクが高すぎて街金の審査に落ちてしまった人はどうすれば良いのでしょうか。この場合金融機関ではリスクに見合う金利が付けられるのは闇金と呼ばれる非正規業者だけということになってしまいます。

しかし闇金はドラマや映画などで良く描かれている通り非常に問題のある金融業者で違法な存在です。したがって利用するのは身の破滅を招く可能性すらある危険性を孕んでいるので、避けなければなりません。

こういった人の場合にはもはや民間での融資の可能性は無いと考えましょう。そこで利用を検討したいのは公的な貸付制度です。これ等の貸付制度では民間よりも有利な借り入れができるので、検討の価値は有ります。

リスクが高すぎると街金でも貸してくれなくなる

ではさらにリスクが高くなってしまった人と言うのはどうなるのでしょうか。どの程度のリスクまで対応するのかというのはそれぞれの街金で対応が違ってきますが、どの街金でも限界というものが有ります。

金融機関は融資に当たって審査を行い融資するかどうかを決めていますが、審査ではこの判断だけではなく適用する金利も決められます。そしてこの金利はリスクの大きさで決まります。

リスクと金利には次のような関係が有ります。

つまりリスクが高ければ高いほど金利も高くなって行く訳です。このため金融商品の最高金利を見ると銀行のものが一番低く、続いて大手消費者金融、最も高い金利を付けているのが街金です。

しかし金利には法律に定められた上限が存在しています。それが現在20％です。つまりこれ以上の金利は付けられません。そうすると金利とリスクは連動しますから金利に上限が有れば融資できるリスクにも限度が有ることになります。

したがって街金でもリスクが高すぎて融資できないという人が出てくるわけです。

非正規業者は利用してはけない

そこで登場してくるのが闇金と呼ばれる非正規業者です。闇金は法律に拘束されませんから、金利の上限はなにも20％に抑えておく必要が有りません。このためリスクが高い人でもそれに見合う金利で融資することができます。

もちろんリスクが非常に高い訳ですから、返済できなくなってしまう可能性も高くなりますが、闇金の場合には、取り立てでも法律を守るという気は無く、何が何でも返済させようとしてきます。

また返済させる自信が有るからこそ、融資するわけです。現在では法律で強引な取り立ては禁止されていますから、闇金がいかに危険な存在なのかが分ると思います。

したがって、こういった非正規業者は、どのような状態になっていたとしても、利用してはいけない業者なのです。

公的支援の利用を検討しよう

お金がどうしても必要な時に、街金に断られたらもう行くところが無くなって闇金に行くしかないじゃないかと考えてしまう人もいると思います。しかし世の中そんなに冷たくありません。

日本は不況が続きましたが、そういった中でお金が借りられなくなってしまった人でも、やり直しができるように公的な貸付制度を整備してきているのです。

民間で借り入れができない時には、こういった公的な貸付制度を利用すれば、借り入れができる可能性が有るのです。公的なものですから銀行以上に安心できますし、条件を満たせば非常に良い条件で貸してくれます。

こういった貸付制度も上手に利用していきたいものです。

ここで街金は安心して利用できるかについて纏めておきます。

• 街金も法律を遵守する金融機関の一つ
• 街金の審査は銀行や大手消費者金融よりも甘くなっている場合が多い
• 審査に通過しても返済できるとは限らないため返済の可能性を検証してから借入れする
• 街金の審査に落ちるような場合でも闇金は利用してはいけない

街金は中々入りにくいですが、良い業者を見つけられれば、融通が利いて利用しやすいものです。慎重に探してみましょう。